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北穂高岳山頂からの眺め(4) [登山]

今日はいよいよ北穂高岳山頂にアタックします。

はじめに涸沢キャンプ場から眺める北穂高岳を確認しますと
↓こんな感じです。朝の日の出間もない頃の写真です。

涸沢の標高が約2300m、北穂高岳山頂が3106mですから、
約800mの標高差を登っていくことになります。
だいたい、1時間に300mアップくらいのペースになりますので、
2時間半から3時間くらいの工程となります。ガイドブックのコースタイムは
3時間と書いてあります。

↑北穂への登りは左側に前穂高岳のゴジラの背中の様なギザギザの
尾根を見ながらの登りとなり、これが非常に見応えがあります。
下の方には涸沢カールが綺麗に見えています。

↑昨夜宿泊したテント場も小さく見えています。
高度を稼いで登っている、という実感が沸いてきて、こういうところの
厳しい登りは苦になりません(実際はテントを担いでいると相当苦しいですけどね)。

↑高度を稼いでいくと、お~っと早くも富士山が見えています。
さらに高度を稼いでいくと、ゴジラの背中がもの凄い迫力で迫ってきます。

頂上直下まで来ると北穂キャンプ場があります。
こんな高いところにへばりつく様なキャンプ場です。
ちなみに北穂頂上にある山小屋は富士山を除けば、日本一高いところにある山小屋です。

そしていよいよ北穂頂上に到着です。
↓頂上はこんな感じです。

奥に槍ヶ岳が見えていますが、北穂高岳の最大の魅力は、北穂高岳から
槍ヶ岳へつづく大キレット越しに眺める槍ヶ岳の眺めだと思います。
↓その代表的な写真はこんな感じです

以下、頂上からの景色をぐるりと360度紹介します。
↓まずは、南方向には奥穂高岳が大きく迫っています。

↓奥穂高岳から右を少し見ると、岩登りで有名な滝谷が見えます。
ここはものすごい岩場で、スパッと断崖絶壁になって深い深い谷に
落ちています。

↑奥穂高岳から左を少し見ると、登りでず~と眺めてきたゴジラの背中と
前穂高岳が見えます。前穂高岳の右の稜線がつり尾根です。この尾根が
上高地から奥穂方面を見ているときに見えている稜線です。
ですから、このつり尾根の向こう側を降りたところに上高地がある、という事になります。
背景には富士山も入っています。富士山の右側に伸びている遠方の峰々は、
南アルプスになります。


↑更に左を見ていくと、八ヶ岳が見えてきます。


↑そして、さらにその左を見ていくと、少し雲があって判りにくいかも知れませんが、
噴煙をあげている浅間山が見えています。


↑その少し左を見ていくと近い所に三角の形の綺麗な常念岳が見えます。
この常念岳は、松本や穂高町など麓の町からも良く見えますので、地元で親しまれて
いる山だと聞いています。例えば、以下のURLなんかを見るとその親しみが判ります。
http://www.avis.ne.jp/~nagaune/jonen.htm


↑常念岳から左を見ていくと東天井岳、大天井岳(おてんしょう)と続きます。
その後ろは戸隠方面になると思われます。


↑大天井岳から北の方に伸びる稜線をたどると、稜線付近が石灰岩質になっている
燕岳(つばくろ)が見えています。この燕岳の向こう側に合戦尾根という有名な登りがあって、
ここから上って燕岳~大天井~東天井岳と歩いて上高地に下りるルートを裏銀座コースと
呼んでいて、槍~穂高連峰を眺めるにはとても良いコースです。
ちなみに、燕岳~大天井から西岳経由で槍ヶ岳に向かうルートが表銀座コースです。


↑燕岳から更に北に稜線をたどると、遠くに双耳峰の鹿島槍ヶ岳、更に奥には白馬岳も
見えています。その白馬岳の一つ手前の稜線には立山、剣岳が見えています。


↑剣岳から更に左を見ると、でーん、と槍ヶ岳の登場です。これでだいたい180度
回って北の方角を見ていることになります。


↑槍ヶ岳から更に左に見ていくと鷲羽岳、三俣蓮華岳、奥には薬師岳が見えます。
この薬師岳とその手前の鷲羽岳、三俣蓮華岳の間あたりは、雲の平とか高天ヶ原
といった雲上の高原地帯になっていて、これまたすばらしいところです。温泉もあります。


↑さらに左には黒部五郎岳が見えます。残念ながら私はここには行ったことが
ありませんが、ここのカールもすごく良いらしいです。あまりにも居心地が良くて帰りたくなくなる、
という話を聞いたことがあります。
黒部五郎のだいぶ手前の方をよく見ると赤い屋根の山小屋が見えます。
これはおそらく鏡平山荘になると思います。鏡平山荘からうっすらと見える登山道を
上ったところが双六岳(すごろく)になります。


↑双六岳から稜線を南に下がっていくと抜戸岳が近くに見えます。
この稜線へ新穂高温泉側から直登ルートがついていて、ここも有名な激登ルート
らしいです。一度登ってみたいと思っていますが、もうその体力は無いかも。。。


抜戸岳を更に南に下がると笠ヶ岳となります。
この笠ヶ岳は、槍ヶ岳を開山した播隆上人が登った際に正面に見える槍ヶ岳の雄姿を
見て、槍ヶ岳の開山を決意した山として知られています。この辺りは、新田次郎の小説
「槍ヶ岳開山」に詳細があります。槍ヶ岳や笠ヶ岳に登られる方には事前に読んで行かれる
とより、楽しい登山になると思います。

槍ヶ岳開山

槍ヶ岳開山

  • 作者: 新田 次郎
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2000
  • メディア: -


笠ヶ岳の更に左を見ていくと奥の方に白山が見えています。
この更に左は滝谷になりますので、これでだいたい360度見回したことになります。

沢山の写真をアップしましたが、如何だったでしょうか。
自分の足で苦労して登った後の素晴らしい景色は、まだまだ十分にはお伝えできません
でしたが、自分自身、ブログの記事に整理してみて、こういう日本の素晴らしい景色を
子供達の世代の為に守って行きたいものだ、という思いを改めて感じました。
長々と最後まで読んで頂きましてありがとうございました。


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コメント 19

お気をつけてね。
by (2006-02-05 03:18) 

元山陽ちとせ

>fumilinさん、いらっしゃいませ。ナイス&コメントありがとうございます。
最近は足腰が少し弱ったと感じているので、少し気を付ける様には
しておりますよ~、でも危ないところに行くの止められませ~ん。
by 元山陽ちとせ (2006-02-05 03:38) 

nonkumi

私は父が山男だったので連れて行ってもらったのですが、写真の中のあの槍のてっぺんに、よく登ったよなぁ・・・。ちょうどガスがかかっていて視界が悪かったから登れたのです。今は高所恐怖症なのでぜんぜんだめでしょう。その前に体力的にたどりつけませんが・・・。
肩の小屋に泊まりましたが、北穂の小屋の方が高いのですね。
帰りは悪天候で、大変でした。山の天気は変わりやすいですね。天気の回復を待つため、下山途中の小屋に予定外に一泊したのも良い思いでです。
この写真、すべて並べてみたいです。
by nonkumi (2006-02-05 08:50) 

山嶺の写真を拝見するだけで元山陽ちとせさんの登山への入れ込みようが如実に分かりますね。
綺麗に撮られていますね。
ちとせさんがお書きの山の説明を見ていたら、あああそこら辺かっていうのがおぼろげながら分かります。(登ったことないですけどね)
富山側の麓から眺める立山連山の景色っていうのもいいですが、その背景から見る風景では同じような高峰が控えているんですね。
ちなみにgoshu1008なんぞはせいぜい蓼科山に登ったくらいで(ちなみに徒歩で登れる山でした)、その周辺をトレッキングした経験しかないです。
本格的な山登りをされている方々には敬意を表したいですね!
by (2006-02-05 10:00) 

登りつめてこそ感じられるものがあるのですね。
楽しませていただきました。
機会があれば、僕もチャレンジしてみたいです。
by (2006-02-05 12:56) 

rirarira1030

こんにちは。 たくさんの山の美しい写真どれも素敵でした!
私は学生時代にちょっとの間だけワンゲルに入って山を
登っておりました。 テント担いでの山登りはきついですよね。
荷物の分担があって、テント持つ係にあたるのが一番イヤだった
記憶があります。。 私も登った時にもっと写真をたくさん撮って
おけばよかったとちょっと後悔しております(>_<)
今回の記事を読んでなんか山に登った疑似体験ができて
とても楽しかったです。 ありがとうございました!
by rirarira1030 (2006-02-05 14:45) 

袋田の住職

ぐるっと360度、絶景を楽しませて頂きました。
何もいう言葉がありません。
nice!100個分です♪
近くの槍ヶ岳もいいですが、かすかにみえる遠くの山々も
素晴らしいです。。。
by 袋田の住職 (2006-02-05 16:35) 

武田のおじさん

ひや~っ。やっと山頂だ~。絶景かな、絶景かな♪おぉ~~っ素晴らしい。
ちょっちょっと、いっ息が・・・くっ苦しいっ。ってなわけないか~。(笑)
いや~、一緒に登らせていただきました~。気分だけ・・笑。
たのしかったです。ありがとうございます。ってまた降りないとお家に帰れないのですね~。ドド~疲れた~(なんでやねん!!・・笑。)
by 武田のおじさん (2006-02-05 17:30) 

madoka

素晴らしい景色と清々しい空気をたくさんありがとう!
登った気持ちになりました(*^_^*)
by madoka (2006-02-05 17:33) 

madoka

もしかして~(*^_^*)400ナイスいただいちゃいました♪
by madoka (2006-02-05 17:34) 

元山陽ちとせ

>nomuさん、コメント&ナイスありがとうございます。
小さい頃にお父さんと一緒によく槍に行かれたんですね。
良い思い出ですね♪
ちなみに小さい頃って何歳くらいですか?うちの子供もいつかは
山に連れって行ってやりたいのですが、何歳くらいからにしようかと
思案中なんですよ~

>goshuさん、コメント&ナイスありがとうございます。
富山側の麓からの立山もいいらしいですね。立山に色々な信仰が
あるのもそういう麓からの雄大な景色からくるのでしょうね。
本格的な山登りと言っても冬山は殆どやりませんし、岩場もやりません
ので、まだまだ初級者の域をでていないですよ~。
小屋泊まりなら、中高年の登山者の方も結構多いですから、
健康な方ならどなだでも初級の登山はできると思いますよ。

>誠大さん、コメント&ナイスありがとうございます。
是非、機会があったらチャレンジしてみてくださいね。
登山って、道具をそろえるのも楽しかったりします。
特にテント泊まりの場合は、色々な楽しい道具がありますよ~
そのうち、記事で紹介しますね。

>リラさん、コメント&ナイスありがとうございます。
リラさん、やはりワンゲル部でしたか。ワンゲル部のテントは
重そうですよね~。はたから見ていて重そう~、と思って
ゾクゾクしてました。
山の写真は最近はデジカメで大量に写真を撮っていますが、
学生時代はフィルム代や現像代がだせなくて、ケチケチと撮って
ました。私も今思うとすごく後悔してます。

>袋田の住職さん、コメント&ナイスありがとうございます。
ナイス100個分もありがとうございます。
山頂に立つと遠くの山を見て、あれは何、と山を見つけて行くの
が結構楽しいです。特に登ったことのある山を見つけるのは
とても楽しい事だと思います。

>武田のおじさんさん、コメント&ナイスありがとうございます。
一緒に登った気分を味わって頂けて、私も嬉しいです。
3000mの山の空気は確かに薄いですが、その分、空が近い
というか、晴れるととても印象的な濃い藍い空に出会えます。
山の下りは、慣れると早いですよ~。

>madokaさん、コメント&ナイスありがとうございます。
登った気分を味わって頂いてなによりです。空気も美味しいですが
水も最高に美味しいですよ~
400ナイスありがとうございます。う~ん、400とは、感慨深いです。
ありがとうございました。
by 元山陽ちとせ (2006-02-05 20:05) 

柴壱

こういう絶景は、自分の足で登った人でなければ、味わえないんですよね・・・
私には、絶対にムリなので、こういう清々しい写真で、せいぜい楽しませていただきますわ~。

400nice! 狙ってみたけど、ちょっと出遅れましたぁ。
今日は、昼間からソネブロ重たかったですね。
by 柴壱 (2006-02-05 21:12) 

snow

いつかは登ってみたい穂高です
両親が山男、山女だったので 私は1歳から父の背中に
担がれて山に登らされてました(笑)
物心ついて 自分でも記憶にあるのは 幼稚園の時に
登った羅臼岳(北海道)です。(道産子なもので)
元山陽ちとせさんはご趣味が幅広いですね!
私も 久々山に登って おにぎりが食べたくなりました
by snow (2006-02-06 00:18) 

元山陽ちとせ

>柴壱さん、コメント&ナイスありがとうございます。
写真だけでも味わって頂ければ幸いですよ~。
普段の昼の状況は良く判りませんが、確かに今日の昼間のソネブロ、
重かったです。ちょっと重傷ですね。
400niceは皆さん全ての方々の積み重ねのおかげです。
改めて、お礼申し上げます。

>snowさん、コメント&ナイスありがとうございます。
snowさんちも登山家一家なのですね~。今回の記事で、意外な方が
登山に関係を持たれていることが判って嬉しいです。
確かに山に行くと、背中に小さなお子さんを担いで登られている
スーパーお父さんを見かけるときがあります。そういう登山は、とても
大変なことだと思います。snowのお父さん、ご立派な方だと思います。
山の上でのおにぎり、これまた最高ですよね~。
by 元山陽ちとせ (2006-02-06 00:30) 

Runa

懐かしく 素晴らしい山の景色を ありがとうございました。
先日 馬込に行ってきましたが 景色が 素晴らしかったです。
遠くに 山々も見えて
by Runa (2006-02-06 14:32) 

kone

これは素晴らしい写真ばかりですね!!!
by kone (2006-02-09 01:38) 

元山陽ちとせ

>Runaさん、コメント&ナイスありがとうございます。
そうでしたか、まごめには行ったことがないので、素晴らしい景色を
私も見てみたいです。Runaさんが眺められた遠くの山々はどこの山だった
のでしょうね~。

>koneさん、コメント&ナイスありがとうございます。
山の写真は、被写体が良いので、素人が撮っても美しいものは、より美しく
写ります。
by 元山陽ちとせ (2006-02-09 01:54) 

山猫庵

とてもクリアな写真でキモチいいです~
なにより最後のカットのキャプションの「白山」に
山猫庵は反応してしまいました。
なんせ小学生の頃から何度も登った山ですから(^^)
なので今年最初の記事はコレ↓でした。
http://blog.so-net.ne.jp/yamanecoan/2006-01-01
by 山猫庵 (2006-02-10 01:25) 

元山陽ちとせ

>山猫庵さん、コメント&ナイスありがとうございます。
白山、いい山らしいですね~。福井出身の友人がいつも自慢していたのを
覚えています。私も一度登ってみたいと思ってます。
ご紹介の記事の日の出の写真、印象的な写真ですね~。
by 元山陽ちとせ (2006-02-10 02:06) 

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