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東京JAZZ 2006に行った [音楽評]

9月2日(土)は、東京JAZZ 2006の初日の夜の部に行ってきました。
5:30開場だったので、だいたいその時間に開場に着くように会場となる
東京国際フォーラムに地下鉄有楽町駅から駆けつけました。

↑写真は地下鉄有楽町駅から地上に出てきた辺りです。
東京国際フォーラムには初めて行きましたが、モダンで綺麗な建物で、
ホールが3つもありました。今回は、その中の一番大きなホールAが会場でした。

6:30開演でしたので、少し腹ごしらえをして会場に入りました。
(実は、このとき腹ごしらえをしていて正解でした)

会場では昨年の東京JAZZ 2005 のダイジェストビデオが放映されていたり、
各種のグッズが販売されていたり、いきなり、消防士の格好をした数人の
グループの人がチック・コリアのSpainを演奏して雰囲気を盛り上げています。

私は自分の席が気になるので、そんな盛り上がりを横目にまずは自分の席に
行ってみました。ホールに入ってまず感じたのは、「でっかいホール!」です。
私の席は一応S席なのですが、37列です。実際に席に座ってみますと、
中央よりやや左寄りというのは良いのですが、かなり後ろ、という印象です。

今回は忘れずに双眼鏡を持ってきましたが、双眼鏡を通して見てもやはり
かなり後ろ、という印象です。これでS席かよ~!

せめて開演前くらいは、とステージの一番前の席まで行って、開演前のステージを
じっくりと見学しておきました。
上原ひろみさんが出演する事とどれだけ関係があるかは不明ですが、ピアノはヤマハでした。

そして、6:30を少し過ぎたあたりで、いよいよ開演です。
出演者は、東京JAZZ 2006の公式HPでは、以下と掲載されていました。
(1)オースティン・ペラルタ・トリオ
(2)ザ・グレイト・ジャズ・トリオ by ハンク・ジョーンズ
(3)上原ひろみ
(4)チック・コリア & トロンハイム・ジャズオーケストラ

その通り、はじめは、オースティン・ペラルタ・トリオが登場しました。
上の公式HPによると、オースティン・ペラルタさんは、まだ15歳との事ですが、
結構きてます。テクニック的にも凄いですが、メロディーライン的にもなかなかヤリマスな~
と思いました。何もおしゃべりもなく淡々と4曲ほど演奏して終了しました。

この時点で7:10くらいになっていました。なるほど~、1グループ30分くらいの配分か~
4グループで2時間ちょっとだな~、とこの時点では思っておりました。

2番目のグループはHPのプログラムでは、ハンク・ジョーンズということでしたが、
実際には上原ひろみさんが、2番目に登場しました。

これには不意をつかれた感じで、少し驚きました。
最初の曲は「xyz」です。
よ!でました~。待ってました~!という感じです。
出だしはピアノの音が少し小さくて、ベースがビンビン響いている感じで
PAのバランスが悪いな~と思いましたが、直ぐに調整されてきて、ピアノが前にでて
きました。

当たり前なんでしょうが、いつもCDで聞いている「xyz」とは少し違います。
初めての「生上原ひろみ」さんということもあり、とても新鮮な感じで耳に入ってきました。

途中、グーで弾いたり、肘で弾いたりとか、飛び跳ねながら弾いたりとか、もう激しい!
って感じです。
最初のオースティン・ペラルタさんも相当きてる、と思いましたが、こうして実際に聞いてみると
上原ひろみさんは、すっ飛んでいます。
あ~、これがポールマッカートニーもわざわざ聞きにきた世界のhiromiなのか~
と感慨もひとしおです。

2曲目に入るとき、上原ひろみさんのおしゃべりもあって、これはちょっと嬉しかったです。

2曲目は、最新アルバムから「Spiral」が演奏されました。
この曲は構成が凝っていて、前半は静かに印象的な響きを聞かせて、
中間から後半にかけて激しく盛り上がっていく構成になっていて、大曲っぽくって、
私は好きな曲ですが、ライブでやるのは難しい曲かな~とも思っていたので、少し意外でした。
でも流石です。ライブでもバッチリとこの大曲をしっかりと作っていました。

3曲目は、「カンフー・ワールド・チャンピオン」です。
ヤマハのグランドピアノの上に赤色のNord Lead が置いてあったので、
多分この曲やってくれるだろな~と思っておりました。

この曲、ノリノリの感じなので、ライブにはもってこい!って感じです。
赤のNord Lead もステージに映えています。

4曲目になるときに、ベースのトニーとドラムスのマーティンが退場しました。
あれ?と思っていると、上原さんが、一人でピアノを弾き始めました。

聞いたきたことの無い曲を楽しそうに弾いています。
途中から聞き覚えのあるメロディーになって来て、気づくと1stアルバムの
最後の曲「The Tom and Jerry Show」でした。

この曲、いつもよりも多めにまわしております~、ではありませんが、
いつもよりもペースが速いです。通常速度でも相当に速いパッセージが沢山
でてきますが、それが更に倍速再生されているみたいにもう信じられない速さで
演奏されて行きます。
早くて、しかも正確なのです。音の粒も揃っていて、これにはもうビックリでした。

最後の曲は、ベースとドラムスが戻ってきて、「Love and Laughter」となりました。
最後は、会場割れんばかりの拍手喝さいでした。
アンコールがあるかな?とも思いましたが、次のグループもあるので、
アンコールはありませんでした。

3番目のグループは、ザ・グレイト・ジャズ・トリオ by ハンク・ジョーンズでした。
ハンク・ジョーンズさんって、10年くらい前にPanasonicのCMに登場していた
超ベテランの大御所ジャズピアニストで、「ヤルモンダ」というセリフを覚えて
いる方も多いと思います。

この方の演奏は、もう円熟といいましょうか、指の動きを見ていてもスムーズで
そんな早いパッセージを弾いている感じはしませんが、音だけ聞いていると
結構早いフレーズを弾いています。
ベースの方もドラムスの方も、もう渋いの一言です。
参りました。

最後は、チック・コリア & トロンハイム・ジャズオーケストラです。
チック・コリアおじさんは、この日の最後を飾るだけあって、なんともいい味を
醸し出しています。
トロンハイム・ジャズオーケストラとの競演もバッチリ息が合っています。
チック・コリアのピアノは「らしさ」爆発って感じで、思わずニンマリしてしまいました。

最後は、アンコールにも応えてくれて、開演前に消防士軍団が演奏していた
「Spain」を演奏してくれました。

そんなかんだで、全てが終了したのは、なんと23:15頃で、殆ど最終の電車で
なんとか近くの駅まで帰ってくることができたものの、最後はタクシーという、何とも
大阪出張で打ち合わせが延々と伸びてしまったときの様な状況と相成りました。

チックコリアの最後のあたりでは、最終に間に合わなくなりそうな人達がどんどん中途で
会場を後にしている感じで、まるで、巨人対ヤクルト戦が8回の裏で0対9くらいの
スコアになってぞろぞろと人が帰っていくという雰囲気になっていましたので、
もう少し進行を工夫して早く終わる様にするか、開始時間を1時間くらいは早めないと
見る側にも出演者側にも辛いコンサートだな~と思ってしまいました。

でも、これだけのビックアーティストが一同に介してのJAZZフェスティバルが
日本で開催されていることは、素晴らしいことだと思いますので、
来年以降も少し工夫して、旨く続けていってもらえたらなあ、と思いました。

長文を最後までごらん頂き、ありがとうございました。


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まめぞう

あ、これはいつぞやの記事のチケットの・・・d(^◇^)
ちょうど今、「マイ・スパニッシュ・ハート」 なぞ聴きながらコメントしてます。
スペインって、先ほどアマゾンで試聴したのですが、アランフェス協奏曲?
そういえば野球などでも、試合が佳境に入ってきたところで帰らなければならない事ってありますよねぇ・・・子供の団体など可哀想になります。スケジュールの都合でどうにもならないのでしょうが・・・(ToT)
次回はせめて1時間、開演を早めて欲しいですね!^^
by まめぞう (2006-09-05 04:58) 

袋田の住職

出演者のトークがあると、嬉しいですね。
いつも、テンポが早くなる本番で、指がついていけなくなる住職でした。。。
by 袋田の住職 (2006-09-05 06:36) 

nonkumi

ジャズ・ミュージシャンて、乗ってしまうと時間は気にしないのかもね~。
上原さん、先週のスタジオパークに出てましたよ。「カンフー・ワールド・チャンピオン」を演奏しました。ライブがないと生きていられないと言ってましたから、生ステージでは彼女の一番ハイテンションな姿が見られたのじゃないでしょうか?
上原さんのような人の演奏を聴くと、やはりジャズの素質って天性のものかもしれないと思います。勉強して誰もができるものじゃないですね。
by nonkumi (2006-09-05 08:33) 

michan

ステキナ男性にエスコートされ、行ってみたいですね。
楽しい感じが、行ってなくても伝わります^^v
うふふふふ。
by michan (2006-09-05 08:51) 

たいへー

え~~・・・ 途中で帰るって? もったいない!
滅多に見られないかもしれないのに・・・・・
十二分に楽しめたようで。 月曜の朝は、体が軽かったでしょう?
by たいへー (2006-09-05 09:24) 

サンラブ

こんにちは
やっぱり生の舞台は、良いですよね。
CDとは、また違って迫力がありますものね。

楽しい一時を過ごされたご様子が分かりますよ。
by サンラブ (2006-09-05 09:47) 

みっきぃ

20代の頃、ジャズの生演奏をするバーでお酒を飲むのが好きでした。それ以来
ライブは経験出来ていないので、次回は私も行こうかな~~
by みっきぃ (2006-09-05 21:07) 

元山陽ちとせ

>エルモさん、こんばんは。
そうなんです。いつぞやに記事にしたチケットの件が、もう実際の
コンサートを迎えたという訳でして、実は、直前まで私もすっかり
忘れるところでして、気づいたらあれ?今週末じゃん!
って感じでした。。。(汗)
今回のコンサート、もう少しうまく運営してくれたらな~と
思ってしまいました。ちょっと、贅沢ですかねぇ~

>袋田の住職さん、こんばんは。
上原ひろみさん以外の出演者のトークもあるにはあったのですが、
ネイティブな英語でボソボソ、って感じだったので、何を言って
いるのかあまり判りませんでした。。。トホホ。

>nomuさん、こんばんは。
え!先週のスタジオパークに出てたんですか?
しまった、見逃してました~。
ライブがないと生きていけないって感じ、してましたよ。
やはり、上原ひろみは只者ではありませんね。

>michan、こんばんは。
私もJAZZのコンサートって初めてだったんですが、とてもカジュアルな
雰囲気というか、堅苦しくない雰囲気でしたよ。カメラを持って
ラフな格好で駆けつけても全くノープロブレム!って感じでしたよ(笑)
michanも機会があれば、是非どうぞ~。

>たいへーさん、こんばんは。
そ~なんです。途中で帰るなんて勿体ないんです~
でも遠くから来ている人も多かったでしょうから、終電に間に合いそうに
ない人が続出、って感じでした。最後は、残った人だけでシークレット
アンコール、みたいな雰囲気になって、残れた人はラッキーって感じでした。
私もヒヤヒヤもんでした。

>サンラブさん、こんばんは。
やっぱ、生に限りますよね。
特にJAZZはその場の雰囲気で即興演奏をしてますから、生ならではの
スリル感がたまらなかったです。やみつきになりそうです~
屋外でのJAZZフェスティバルなんかも楽しいかも知れませんね。

>みっきいさん、こんばんは。
え?昔はJAZZの生演奏のあるバーでお酒を飲んでたんですか?
私なんか20代の頃は、JAZZなんて全然聞いてなかったですから、
今思えば、多感な時期に勿体なかったな~、と思います。
でもこの歳になったからJAZZが聴けるようになった、ということ
なのかな~と勝手に解釈しちゃってます。
by 元山陽ちとせ (2006-09-05 23:40) 

kumac

TBお願いしますね。
本当は上原ひろみのおj理事なるグループでの演奏を聴きたかったのですが
土曜日の夜のチケットは早々完売でした。
そうですか、11時過ぎまで演奏していましたか
盛り上がりは2日の方が良かった感じですんね。
by kumac (2006-09-09 09:27) 

元山陽ちとせ

>kumacさん、TBありがとうございます。
2日目に行かれたんですね。上原ひろみさん、エネルギッシュですよね。
by 元山陽ちとせ (2006-09-11 03:20) 

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