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2006年夏蝶ヶ岳(1) [登山]

今年の夏は雷にやられてしまいましたが、その山行きの様子を写真を織り交ぜながら
紹介したいと思います。

今年の夏山は、夏休み後半の家族旅行もひかえていた為、1泊2日で短くまとめました。
私も相棒もお互いに歳になったので、年1回の山行きであれば、体力的にもこれくらいが
丁度良い、とも言えますけどね~~(汗)

1泊2日で行けるところで、しかも車で行けるところ、という条件で場所を選定した結果、
今年は、蝶ヶ岳にすることにしました。

場所は↓このあたりになります。
http://www.mapion.co.jp/c/f?uc=1&grp=all&nl=36/17/47.869&el=137/43/27.185&scl=500000&bid=Mlink&gtype=0

例によって、車を上高地入り口の大きな駐車場に置いて、朝一番のタクシーで上高地に
入ります。
朝一番の上高地は、まだ登山客ばかりで、一般の観光客はまばらです。
ですから、朝一番のタクシーは適当な登山者の方を見つけて相乗りで5人めいいっぱいで
入りますので、バスで入るよりお安く入ることができます。

ちなみにタクシー代は値下げしていて、駐車場から上高地までは、小型1台3500円、
中型1台3900円(あれ?3800円だったかな?)の一律料金になっていました。

↑上高地に入りますと、早速、河童橋のところで、奥穂方面の写真撮影です。
ここに来ては、雪渓の残り具体などを見ては、あ~今年は雪渓が多いとか少ないとか
ウンチクをたれます。

ちなみに、今年は、少し雪渓は多めだと思いました。

そして、ふもとのコンビニで買っていたパンやおにぎりなどで、急いで朝食を済ませると
早速、上高地から、奥に入っていきます。

↑最初の停車駅は、明神です。河童橋からおよそ40分くらいです。
やはり、まだ朝が早いので、登山客ばかりで、一般客はまばらです。

この辺りではまだまだ余裕ですので、少しだけ休憩すると、
どんどん奥に足を進めていきます。

↑次の停車駅は徳沢です。明神から50分くらいの距離です。
昔は、ここを30分くらいでかっ飛ばしていましたが、今はコースタイムどおりの
速さで歩くのがやっとです。
前日は、徹夜で車を走らせてますので、この辺りでは、まだまだ体が起きて
いないというか、まだまだ、調子が上がりません。

徳沢のキャンプ場の綺麗な緑を眺めながら、少し休憩をとります。
実は、蝶ヶ岳に上るには、徳沢から長塀山経由で登るルートと、横尾まで入って、
そこから直登するルートがあります。どちらも時間はほぼ同じです。
どちらのルートから入るか、実はこの時点でまだ決めかねていたのです。

8月12日の天気予報では、全般的に天候は良くなくて、雨の予報だったので、
徳沢から長~い、長塀山経由のルートで登ると雨の中、途中休憩する場所もなく
長いルートを登ることになります。

横尾から登ると、途中横尾で休憩することができます。
でもその後の登りは直登に近い非常に急な登りとなります。
私は以前横尾のルートから登ったことがあるので、できれば、今回は徳沢から
上りたいな~、とおぼろげに思っておりましたが、やはり、天候が心配なので、
横尾から入って天候の様子を見ながら登る、という方法としました。
(実は、この選択が後の悲劇につながろうとは。。。)

↑徳沢から横尾間は約1時間ちょっとの工程です。
写真を見てお分かりのとおり、横尾についた頃には、まずまずのお天気になっています。

こりゃ、天気予報は外れた様じゃわい、うっしっしー、とばかりに、
横尾から、蝶ヶ岳方面の登りルートにとりついたのでした。

↑横尾から40分くらい登ると途中、槍見台と呼ばれる場所があって、そこから
槍ヶ岳を眺めることができます。
あいにく、槍見台からは、少し雲がかかっていたので槍は見えませんでしたが、
上の写真は、槍見台から少し上に上ったときに見えた槍の姿です。

槍ヶ岳は非常に人気の高い山ですが、実際に登るよりも、こうして、
槍の見える山から眺めている方が、私は好きです。
急なのぼりを登っている途中で見る槍は、一服の清涼剤というか、
登りの疲れを忘れさせてくれる、なんともありがたい存在とも言えます。

でも途中、この辺りから早くも遠くにゴロゴロと雷の音が聞こえはじめていました。

↑雷の音を気にしながら、直登ルートを延々と3時間ものぼると、ようやく森林限界を超えて、
稜線が近づいてきます。この辺りの森林限界は標高2600m程度と思われ、
標高2677mの蝶ヶ岳では、稜線の直ぐ下まで森が迫っているという感じで
森林限界を超えた、いかにも高山という感じのする範囲は、とても少ないです。

↑森林限界を超えると、西側に穂高連峰と槍ヶ岳が間近に見えてくるのですが、
そこには、雷雲に覆われた穂高連峰と槍ヶ岳が。。。。
そして、雨までポツポツと。。。

これは、ヤバイかも知れません。稜線に出たと思ったら雷とは。

↑とにかく急いで今日の宿泊地である、蝶ヶ岳ヒュッテに急ぐこととしました。
でも、雷雲は早~い!

ゴロゴロだけでなく、ピカピカし始めて、とうとう、こちらの稜線に落雷が落ちる状態と
なってしまいました。風雨も急に強くなって、気温も急激に下がりました。

これはマジでやばいです。

↑ひとまず、低い場所を見つけて、ハイマツの間に隠れる様にして、
様子を見ることとしました。上の写真は、ハイマツの間に身を隠しているところを
雷の恐怖におびえながら1枚撮ったものです。

一旦、こうして身を隠すと、どんどんと体が冷えてきます。
あっという間に、ガクガクと震える様な状況になってしまいました。

普段の運動不足もたたって、3時間登ってきた足に乳酸がいっぱいたまっていたので、
急に体が冷えると、足が痙攣しそうです。しかも、両足のふくらはぎだけでなくて、
両方の太ももまでもが、今にも痙攣しそうにピクピクしています。
相棒も急に言葉少なくなってきました。

風雨は一向におさまる気配はなくて、雷は相変わらず、ゴロゴロ、ピカピカしています。

これは、ヤバイです。マジでヤバイです。

つづく。


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コメント 10

まめぞう

まぁ、こうしてブログを書いている位ですから無事だったと分かっていても・・・記事を読んでいるだけでハラハラしますね。遭難しないで良かったです。
上高地は10年以上前に行ったきりなんですが、変わらず綺麗な景観が保たれているようで、安心いたしました。そうそう、この時期は釜トンネルは通行止めなんですよね。何だか続きを読むのがコワいような楽しみのような・・・^^;
by まめぞう (2006-08-22 05:00) 

moonrabbit

低い山でも普段の運動不足を思い知らされます。やはり準備は必要ですね。
山の雷は怖いようですね。幸いにも荒れた天候で登ったことはありません。
まぁ、登山の経験が少ないと言うことと、危なそうだったら登らないのですが。(^^;
by moonrabbit (2006-08-22 07:14) 

miho-rin

山は侮るべからずですね 
体験されたからこそ わかることなのでしょう
次記事 お待ちしています
by miho-rin (2006-08-22 08:03) 

poppychan-page1

綺麗な景色、、、ですが、読むにつれだんだん自分も一緒に登っているような・・・
怖いと思いつつ、続きが読みたいです。
by poppychan-page1 (2006-08-22 09:28) 

たいへー

山の雷は、横や下から来ると聞きます。
中学の時、駒ケ岳登山の時、峰一つ向こうに雷が落ちましたが
音が後から来ました・・・怖かったです。
by たいへー (2006-08-22 11:14) 

michan

景色も最高ですね。
次は私もリュックの中に入っていきます。連れて行ってくださいませ~。
うふふふ。
でも雷は怖いですーー;
by michan (2006-08-22 16:22) 

nonkumi

ほんとうに山の天気は変わりやすいですね。
大昔、槍に登ったとき、下山する日は雨で、しぶきが下から吹き上げる感じでした。雷だなんて・・・おおコワ!!
by nonkumi (2006-08-22 18:51) 

素晴らしい景色の写真ですね。その後の悪天候が信じられないくらい。
後半を読んでいてとてもドキドキしてしまいます。ご無事で何よりです☆彡
続きもドキドキしながら読ませていただきます。楽しみです^^
by (2006-08-22 20:16) 

Gamaoyabeeeen

雷の恐怖におびえながらもブログ用の写真をしっかり撮られているところがすばらしいですね。(笑)
私は乗鞍岳登山を検討しましたが、小さなムスメを抱えてはムリだと判断しやめました。
というのは口実で実は体力に自信がなかったからです・・・。(恥)
by Gamaoyabeeeen (2006-08-22 21:31) 

元山陽ちとせ

>エルモさん、こんばんは。
そういう自分も現場ではハラハラドキドキの連続でした。
こういうケースでは、遭難するもしないもちょっとした運の違い
なんだろうな~と思いました。
釜トンネルは今は新釜トンネルになって、片側交互通行では
なくなってるんですよ。それから、期間限定でなくて、一般車両は年中
通行止めになっていて、今は観光バスも通れなくなっています。
つまり、麓からの専用バスか、タクシーしか方法は無いという状況に
なっておりますよ~。これも自然を守るための処置なのでいたしかた無い
かと思います。

>moonrabbitさん、こんばんは。
あれ?moonrabbitさんも登山やられるんですか?
山は低くても危険は潜んでいますので、準備は大切ですよね。
北アルプスへも是非、行ってみてくださいね~。

>みほさん、こんばんは。
山は気を抜くと危ないですね。それなりの準備をして入らないと、
色んな人に迷惑をかけてしまうことになりかねませんからね~
特に、中高年世代になったこれからが、いっそう準備の大切さを
忘れない様にしないといけないのだと思います。

>流風さん、こんばんは。
あれ?またアイコンが変わりましたね。例のドラエモンアイコンも
なかなか良かったですよ。今度のも素敵ですね。
山シリーズ、もう少しだけ続きます。これから写真も沢山乗せますので~

>たいへーさん、こんばんは。
そうなんです。山では横や下など、普通では考えられない様な方向から
雷がとんできます。だから、雷が鳴らない時間に行動を終わらせるというのが
基本なんです。今回は昼の12時には雷が鳴ってましたので、少し早い
雷だったかな~と思います。

>michanこんばんは。
次は、michan用のでっかいリュックに食料をいっぱい準備しておきますので、
是非、ご一緒しましょう。勿論、michanはそれを担いで登ってくださいね~(笑)
料理は私も得意ですから、美味しいのをごちそうしますよ~

>nomuさん、こんばんは。
そうなんです。山の天候は変わりやすいんです。
天気が悪くなるのも早いですが、回復するのも早かったりします。
nomuさん、昔、槍に登られたんですか? なかなかヤリますね~(笑)
でも天気が悪いのが下るときでよかったです。

>キノッチさん、こんばんは。
次の展開部が一番ドキドキものなんですよ~。是非またお楽しみ頂ければ
幸いでございます。

>がま親分さん、こんばんは。
今思えば、この写真を撮っているときは、まだ比較的余裕があったんだな~
と思います。でも、その後の核心部分には、一切写真がありません。
全く余裕を無くしていたんだな~と思います。
乗鞍岳は手軽に登れる3000m峰なので、お勧めですよ~
蝶ヶ岳から見た感じでは、今年は乗鞍岳の雪渓も大目かな~と思いました。
また次の機会に是非どうぞ。
by 元山陽ちとせ (2006-08-23 22:27) 

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